真理ってなんだろう?

何が正しく、何が間違いなのか?それを見極めるには「疑う」「考える」ことが必要だ。

マネーショートを読んでみて思った世界の不条理

リーマンショックでアメリカをはじめとする多くの国が経済的なダメージを受けた。

 

証券会社、銀行などの金融関係の企業が倒産しただけでなく、何万人もの失業者を生み出し、家をも奪った。

 

リーマンショクとは、貧乏人向けの住宅ローンで利益を得ようとしていたが、結局返せなくなりそれが元で大手証券会社であるリーマンブラザーズの倒産、リーマンブラザーズに関わっていた関連会社が社債などの資金関係で回収ができなくなり経営破綻の連鎖が生み出されていったことです。

 

アメリカでは当時、地価が上がっていたので、低所得者に利子の高い住宅ローンを持たせても、地価が十分に上がった段階で売れば証券会社が儲かるという仕組みでした。日本の住宅ローンと違い、アメリカでは住宅を売ればローンは返済しなくても大丈夫というルールの違いがあり、土地の値段が思うように上がらなくなったことで皆、住宅を売りに出し始めました。その結果、土地の値段は下がり続け、売れない住宅だけが残り、格安でしか売れない。証券会社は資金を回収できず、倒産。リーマンブラザーズは大手の証券会社で多くの企業に投資し、社債も発行していたので、関連会社は資金が回収できずに連鎖的に破産していったというわけです。

 

このリーマンショックの時に、住宅ローン市場の崩壊の流れを読み、安定していると言われ続けた住宅ローン市場が破綻すると逆張りを仕掛けた人物たちの物語を描いたのが、「マネーショート」です。

 

マネーショートでは、何人かの「投資家」が住宅ローン市場の穴を見つけ、逆張りをしましたが、実際にはすでに破綻仕掛けているのにもかかわらず、市場がうまく機能していない。破綻してしまったら、自分たちの利益がなくなるだけでなく、多額の損失を被ることになるからです。

 

「正しいこと」を見つけても、多くの人は「みんながそうしているから」という多数派の考えで動く。「正しいこと」をしていても、侮辱の言葉を受ける。それに耐えながらも必死に自分の信念を貫き通す。

 

なかなか、ここまでの覚悟を貫き通せる人はなかなかいないだろうなと実感したと同時に、この現実の世界でも多くの人は実際に自分が確かめたわけでもない情報に踊らされている上に、「絶対的な自信」を持っているという「不可思議」な状態であることを察する。

 

私も同じように自分で確かめていない情報に対しても何の疑問もなく、「話のネタ」として発しているが、まだまだ自分も踊らされている立場なんだと改めて実感した。

 

まだ、自分も数字のデータで検証したわけでもないし、専門家などの多数の意見を参考にしたまでなので、書いているこの時点でも踊らされている(笑)と言える。

 

すべてのことに対して、何が真実で何が嘘なのかを知る術はなかなか見つからない。しかし、何の偏見も持たない「データ」としての数字こそが一番「真実」と呼べるのではないのだろうかと思う。

 

まずは、自分の身の回りから「数字」として客観的に「真実」を知っていきたい。